To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

強い女たちシリーズ②『時空異邦人KYOKO』の朱臣響古

勝手に「強い女たち」シリーズして連載?している。前回の記事はこちら。

 

rosecosmos.hatenablog.com

※ちなみに前回の記事も今回の記事も、手元に漫画はなく記憶を頼りに書いています。思春期の記憶すごい。

 

 

さて今回は、前回と同じく種村有菜先生作の、

『時空異邦人(タイムストレンジャー)KYOKO』朱臣響古(キョーコ)。 

神風怪盗ジャンヌのあとにりぼんに掲載された漫画。ジャンヌは紛うことなき種村先生の代表作だが、私はこちらの作品も大好きだ。

主人公のキョーコちゃんは、地球国のお姫様。16年間眠りに就いたままの双子の妹・憂姫を目覚めさせる為に、各地に散らばるとされる異邦人(ストレンジャー)を探しに行く物語。

 

作者の種村先生が「人生で書きたかった3作品のうちの1つ」とコミックス帯に書いているように、緻密なキャラクター設定がなされており、一話完結型の痛快ストーリーとなっている。

何といってもこの作品の良さは、主人公キョーコちゃんの明朗快活さと素直さ。元気いっぱいで家臣を振り回すこともしばしばだが、時に機転を利かせ、異邦人を見つけ出していく。

段々と「孤独」を見せていくのがジャンヌのまろんちゃんなら、キョーコちゃんは終盤まで陰を見せない。言い換えれば、終盤にはじめて彼女の闇が明らかになり、物語は急展開を迎えていく。

 

私が大好きなのはラストシーンだ。身体を妹に託すことで実体が無くなり、姿が見えなくなってしまったキョーコちゃんが、思いを通わせる忠実な家臣・神 逆滝に向かって思いの丈を叫ぶ場面。二人が両想いになる直前の名シーンだ。 そして逆滝くんが「女の子はみんな、誰かにとってのお姫様なんですよ」と伝えて、想いに応える。

いやーーー、逆滝くんはいい。熱血で真っすぐでキョーコちゃんしか見えないといった感じで、種村有菜先生の作品では珍しいタイプの男性キャラである。恋人にするなら名古屋稚空、夫にするなら神逆滝だろう(?)。

 

と、割とラブコメも詰まっているのだが、底抜けに明るく、自らの運命に対しても彼女らしい答えを出して、意外としんみりした最終回で物語の幕はとじる。一番最後のページのウェディングドレス姿は、最高に可愛い。

ラストシーンは何度読み返しても元気が出るな。ジャンヌとは違う良さがあって、またいいのだ。コミックスは実家に置いてあるから、読み返したいなあ。

 

 

 

NEXT HEROINE'S HINT!⇒講談社ティーンズハートから出版された、異世界トリップストーリーのはねっ返り「妃候補」(あれ、私やっぱり”姫”系に弱いんだろうか…)。ちなみに20年以上かけて完結したので、最終巻を買った時は感慨ものだった。