To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

深夜のコンビニデート

これは初夏のとある記憶。

 

 

冷房を付けるほどでもない、でも何だか暑苦しくて寝付けない午前0時。私と彼は、むっくりとベッドから起き上がった。

 

「アイス食べたいな」寝ぼけまなこを抑えながら、唐突に彼がつぶやいた。「んー。いいんちゃう?」と私も目をこすりながら答えた。深夜テンションで、アイスなら奮発してハーゲンダッツにしようとなった。罪深き魅惑の味。

「行くならセブンかファミマかどっちがいい?」と聞かれて「じゃあセブン」と答える。内心はどちらでもいいのだが、この楽しい時間を少しでも長く共有したくて、ファミマより十分遠いセブンイレブンにしたのは内緒だ。

 

急いで私はパジャマの上に薄手のトレンチコートを羽織る。彼はこのままでいいと言って、スマホだけ取り出して着の身着のままジャージとスウェット姿で玄関を出た。普段手ぶらで歩くことってあまり無いので、何だか新鮮。月がこうこうと夜道を照らす。

 

「何味を食べたいか」といった他愛ない話をしていると、すぐに目的地に着いた。蛍光色で照らし出されたコンビニは昼間とは違って見えた。すぐアイスコーナーに行けばいいのに、お菓子コーナーを寄り道する。「太るで」と言い合いながら結構な時間、物色。10分後、お目当てのハーゲンダッツまでたどり着いた。結局ここでもしばらく悩む。「扉開けたら冷めちゃう」と言いつつ数回開閉し、ようやく決める。私は抹茶味、彼はチョコレート味。「いつまでいるんだ」という店員さんの視線に押されて早々に会計を済ませて、帰路に着いた。

 

ぷらぷらと歩きながら手に持つ、アイスのビニール袋に水滴が滴り落ちる。「溶けないかな?」「いや、もうすぐ着くから」「そういえば私、昔、間違って冷蔵庫にアイス入れて、液状化させたことあるわ」「マジで…」片方の手にアイス、もう片方でちょっと手を繋いでみた。しっくりきたのでこのまま家まで進んでみる。

 

帰宅。お待ちかねのアイス試食会だ。一口ほおばって「美味しい~!」とオーバーリアクションを取りたくなるが、もう午前1時だ。お隣さんに聞こえてはいけないので、しーっと言いながらも笑顔を隠せない。ちょっとだけ交換こもした。食べ終えて歯を磨いたら、さっきまではなかった眠気が急に襲い掛かってきて、二人とも倒れるようにベッドに転がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい。読んで下さってありがとうございました。以上、100%フィクション、私の妄想でお送り致しました。そういえばこういうコンビニデートってしたことないな、したいなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああと思って書きました、ええ。あ、ちなみに「アイスを間違って冷蔵庫に入れて液状化させた」という点のみノンフィクションでございます。味噌汁みたいになるので絶対にやめたほうがいいですよ。何の報告?以上妄想デートレシピでした。