To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

喜歌劇『メリー・ウィドウ』を観に行ったよ

f:id:rosecosmos:20210720222923j:plain

コロナ禍になってから初めて、観劇に行った。行ったのは、「佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2021 喜歌劇メリー・ウィドウ」。

まだワクチンも打っていないし、行こうかどうしようか数か月迷って悩んだ挙句、次の公演が数年後になることが予想されることを踏まえ、思い切ってチケットを取った。結果、行ってめちゃくちゃ良かったです…

ネタバレモリモリ書いていますので続きへ。

 

f:id:rosecosmos:20210720222955j:plain

 行きたかった理由

 『メリー・ウィドウ』は高校時代に吹奏楽で演奏した思い出の曲で、いつか本場のオペレッタを観に行くぞ!…と思って早十数年。時々日本でも公演をしているのは知っていたけど、「またいつか~」で時が経ってしまった。次こそはと思っていたらコロナ禍で1年延期に。かなり行くのは迷ったけれど、平日に一人で観劇するし、観客はブラボー等歓声も禁止で見回りもあり、ガイドライン遵守の旨を記載されていたので思い切って購入。とにかくメリー・ウィドウは旋律が美しくて、演奏しながら思わず聞き惚れてしまうようなメロディーがいっぱいで素晴らしいの。いつか生で聴きたいという願いが、今日叶った。

 

開演前の興奮

久々に劇場そのものに行くということもあり、一人気合いを入れてレーススカートにお気に入りのクリアパンプスを履いた…最高にテンションが上がるぜ。会場は兵庫県立芸術文化センターだよ。お客さんもたくさん入っていて熱気が伝わる。開演前にパンフレットを読むのが楽しみで、いつもすぐに読んでしまう。そうこうしているうちに、楽団のチューニングが聴こえてきた。そうだ、オペレッタだから生演奏じゃーん。歌劇にばかりとらわれていたけど、生オケなんて最高だな。チューニングの音がするだけで落涙しそうになった…。

 

メリー・ウィドウってこんな話

陽気な未亡人、なんて訳されるこの喜歌劇。大富豪の夫を亡くした未亡人・ハンナがかつての元恋人のダニロと結ばれるまでが描かれている。簡単に言うとそれだけなのだが(笑)、ハンナが他国の男と結婚すると祖国が損失を被るとして、外交官などがあれやこれやとダニロと結婚させようと画策する。だが二人とも意地っ張りでなかなか思いを伝えられない…なんやこれ、オタクが好きな両片思いってやつですなw古今東西考えることは一緒だなあ。

 

全編通して音楽が素晴らしすぎる

元々知っている曲はあったけど、やっぱり劇中歌が素晴らしすぎた…。特に昔からお気に入りだったのが、「ヴィリアの歌」。主人公ハンナが祖国を思って歌うバラード。この旋律が美しすぎて、第2幕の始まりとともに胸がいっぱいになってしまった。基本アップテンポで明るい曲が好きな私だけど、ヴィリアの歌は別格かも…。

あと吹奏楽版メドレーでもエンディングに演奏される「女 女 女」。これ、そんな邦題だったんだw「おんなー、おんなー、おんなーー♪♪」っていう合唱が今でも頭から離れないよ(笑)。パンフレットでも”男たち7人が能天気に女への苦情を歌う”と書かれていて笑った。

 

濃い登場人物たちと、やりたい放題の演出

ハンナはWキャストで、並河寿美さん。安定感ありすぎてどの曲も素晴らしかった…。ヴァランシエンヌの市原愛さんも良かった。愛嬌があって可愛い。うん、そして一番目立っていて美味しい所を持って行っていたのは桂文枝さんだな…。ええ、あの落語の文枝さんです。語り役だからあまり出番はないのかな?と思っていたけど最初から最後まで出番ありすぎて笑った。幕間では普通に落語が始まるしな…(!?)。更に元タカラジェンヌ香寿たつきさんも幕間ですみれの花咲く頃を歌ってくれたよ(※本編には一切関係ありません)。途中から白装束でめちゃくちゃ凛々しかった…

元々パンフのまえがきにも「阪神間文化の大先輩・宝塚歌劇や関西のお笑いの要素を取り入れた」と書かれていたけど、関西版メリー・ウィドウはこういう風になるのね。とにかくやりたい放題だったのが印象的。途中でダルメシアンのワンちゃんも出てきたしな…。

 

ベタだけど、ストーリーが好き

メインはハンナとダニロのじれったい恋模様なのだが、予想以上にキュンキュンしながら観てしまった。ときめきが欲しかったのだろうか?(笑)特に第1幕で、ダニロはハンナには興味が無いとしながらも、言い寄る男たちをちゃんと牽制して散らせて、そのままワルツを踊る場面にめちゃくちゃときめいてしまったのだが。あーこれ知ってます、少女漫画で主人公のヒーローになる相手がやることだよ。プロポーズの場面よりもワルツの場面が良かった。いい加減素直になれよぉと思っていたら、幕間で文枝さん演じるニエグシュが「ここで伝えられたら第2幕3幕はありまへん」と言っていてみんなが爆笑していた。

 

おもちゃ箱みたいな舞台

事前の広報でも「とびきり明るい作品」「お招きしましょう、ハッピーエンドへ」といった文言が書かれていたが、すごく納得。ストーリーは軟弱なのだが(笑)、どの時代も人間ってこうだよな、恋愛にうつつを抜かすよな~なんて思える作品だ。なんせ、初演が1905年だもん…びっくりした。そんなに長く愛されてきたんだなあ。

演出も、結婚式の風船付けた車(古典的w)が出てきたり、ミラーボールを幻想的に使ったり、最後に花吹雪が飛んだり、こういうの待ってましたー!という感じがする。投げ出したくなるようなニュースがあるからこそ、鬱憤を吹き飛ばすような底抜けの明るさが良かった。もう私はしばらくハッピーエンドしか見たくないよ…

 

迷ったけど、行って良かった

感想を書くのもちょっと躊躇して、時差投稿した方がいいかな…などと思ったけれど、結局リアルタイムで書くことにした。観劇した気持ちを忘れたくないと思ったし、やはり舞台芸術エゴサが命なところもあるので、上演後に検索掛けられるであろうタイミングでアップすることが、舞台芸術を支えることにもなるんじゃないかなと思ったから。このブログがどれだけ引っかかるかは分からないけど(笑)。不要不急で片づけられがちなエンタメは、決して不要不急なんかじゃない。私にとっては必要至急だったから、感染対策を万全にして向かった。私自身、ガンガン舞台にお金を溶かせるほど生活に余裕がある訳じゃないけど、可能な限り応援していきたいな、と思ったのでブログに記しておく。

 

 

 ♪本日の一曲♪『喜歌劇「メリー・ウィドウ」セレクション』


www.youtube.com

こちらです。何回聴いてもいいなあ。中間部、オリジナルでマリンバビブラフォン等の鍵盤楽器のソロがあるんだけど、先輩たちがやっていてカッコよかったんだー。その「ヴィリアの歌」は4:36~。急-緩-急のメドレー構成も良い。美しいなあ…。