To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

不要不急と言われても

懲りずにおやつタイムの写真を載せます。今日は張り切って夜22:00からケーキを焼きました(笑)。我ながら美味しそうじゃないですかい???

f:id:rosecosmos:20200829221504j:plainf:id:rosecosmos:20200829221539j:plain

 

さて本題。

『不要不急』という端的で、キャッチ―な言葉が世間を騒がせたのは4月がピークだったと記憶している。「stay home、不要不急の外出を避けて下さい」と、テレビではどのチャンネルでも聞こえてきて、げんなりした気持ちになっていた。勿論その通りだし、4月~5月は本当に徒歩圏内だけで生活していた。やろうと思えば、できるもんである。

ただ私にとって『不要不急』という言葉にはもう一つ意味合いがあって、それは自身の仕事に対してだった。政府の要請により、私の勤め先も緊急事態宣言の発令とともに休業状態を余儀なくされた。かつ、テレワークができない職種なので、自宅待機を命じられることになったのである。友達には「何して過ごしてたの?」と時折言われるが、本当に何もしていなかった。こんな形で、仕事を休むことになるとは思わなかった。

ふと仲の良い友達を見渡すと、公務員やエッセンシャルワーカーがかなり多く、緊急事態宣言下でもみな粛々と現場やテレワークで仕事をしていた。その姿を誇りに思うし、尊敬している。

それに対して、私の仕事はまさしく不要不急を体現しているところもあり、頭では理解するものの、仕事が無くなるかもしれないという恐怖に包まれてとても辛かった(というか、これからがもっと怖い状況なのだが)。公務員の友達が「給付金が2か月経っても振り込まれないんだけど、公務員は世間のあおりを受けてないから後回しにされているみたい」といっていて、複雑な気持ちになったものだ。友達の気持ちも十分わかる。一方で、確実にボーナスがあるなんて、羨ましい。

 

そして現在、勤め先は通常運転となり、混乱の中手探りで前を向いている状況。その中で思うのは、不要不急と言われるものに宿る力は必ずある、ということだ。

分かりやすい例で言うと、これほどみなが自由に旅行に行きたいと渇望したことは無かったのではないだろうか。旅行そのものに力があるし、旅行会社で素敵なパッケージプランを手配をするとか、温泉宿で最高のおもてなしを受けるとか、『不要不急』ではなく『必要不急』(場合によっては必要至急になる)がないと、人はやってられないのだ。

 

話は変わるが、今日いい仕事をしたな、と思える出来事があった。詳細は個人情報なので伏せるが(笑)、仕事中お客様の希望に沿う提案をしてみたがなかなか条件に合うものが見つからなかった。お客様の「大丈夫です、ありがとうございます」という言葉で一旦話が終わったのだが、いや他にできることがあるはずだと私は思い、片っ端から情報をかき集め、もう一度お客様を追いかけて再提案を試みた。結果、気に入って下さり、売上にも繋がったというもの。

で、一番嬉しかったのは、お見送りの際にふとお客様が「苗字、私と一緒なんですね」とほほ笑んで下さったことだ。それだけだったが、かなり嬉しかった。喜んで頂けているという実感があったし、楽しくない滞在時間だったら、私の苗字に目を留めて話しかけてもらえることは無かったと思うから。その後も調子が良く、周囲の同僚にも「めっちゃ調子いいやん」「晴さん絶好調ですね!?」と言われるほど、今日私は忙しかった。

 

私の仕事は不要不急だけれど、目の前の人に楽しんでもらえるんだなあということを、再認識することが増えたように思う。何だか初心に還ったし、ずいぶんこの気持ちを忘れていた。何なら仕事に忙殺されすぎていたから。

と書くと綺麗ごとのようだが、正直言うと、やはりお客様に対してイラっとすることはたくさんあって、「うーん、ないわ」と心の中で舌打ちすることも多々あるし、教育し直したろかとどつきたくなることもある(笑)。でも、最近「お客様と楽しく会話できたらいいや~」と思うと、案外上手くいくし、結果もついてくる。お喋りではなく、プロであるべきだけれどね。それに、私の扱う仕事内容や職種が『不要不急』かどうかは、お客様が決めることだ。私から見たら「え、今必要かいな?」と思うことでも、相手にとってはどうしても今日欲しいものだったり、待ち遠しく思っておられることだってあるのだ。

 

話はさらにそれるが、最近お気に入りの雑貨屋さん(最高)に赴き、私自身がいちお客さんとして店主さんと話をさせてもらったのだが、もうめちゃくちゃ楽しかった。そのお人柄もだし、店主さんの仕事ぶりに惚れ惚れしてしまった。抱いたこの感情を、私だって相手に伝えられたら、自分の理想の仕事像になるのではないだろうか。一緒くたにしたら失礼かもしれないが、きっとその店主さんも、『不要不急』に括られた方だと思う。それでも前を向いて明るく仕事をされる姿が素敵だし、自身もそうありたいね。仕事も何でもそうだけど、当たり前に有り続けるという事が一番難しいんだ。

 

ここまで書くとめちゃくちゃ自分の仕事大好き人間、って感じだけれど、私は正直もう一度就活するとなったら、今の職場を選ぶかは微妙なところだ。この思いはずっと頭をもたげていて、たまに自宅待機中に登録したリクナビNEXTの自動メールをぼんやり見るのだが、今いる環境が100%嫌な訳じゃない。不要不急と言われても、泥船に乗っているように思えても(それは事実なので…)、今ちょっとでもその力を信じてみようと思えるだけで、十分なんじゃないですか。