To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

いじめっ子、世にはばかる

数年前、幼馴染の結婚式で、小学校時代の同級生に偶然再会した。どうやら相手側の参列者らしい。その子は風のたよりで教師になったと聞いていたのだが、姿を見た時はドキリとした。

その子は、小学校でも有名ないじめっ子だったからだ。

 

いや「いじめっ子」なんて言い方は好きじゃない。いじめは絶対に許されることじゃないし、昨今になってやっと”いじめ=犯罪”という考え方が根付いてきたが、いじめられた側にとっちゃ一生残る傷だ。かばう余地なんて無い、と個人的には思っている。

その子は小学校の途中に転校生として現れ、あっという間にクラスのボス的存在となった。よくある女子同士のつるみ、シカト、仲間外れという概念を広げたのは彼女だと思う。その子が中学受験に合格し、私の進学先の中学にはいないと知った時、私は安堵した。中学生になって、友人から「〇〇ちゃん、進学した中学でもいじめしてるらしいよ」と聞いた時は、絶句した。

だから、その子が教育大に進んで教師になったという噂を聞いた時は愕然とした上に、「絶対教師になったらあかん奴やのにな」と率直に思った。同時に、その子の教え子を哀れに思った。

学校の先生には、自身がいじめられたという体験を話す人はいるだろうと思う。だが、自分がいじめをしていましたと告白する人は何人いるだろうか。そりゃあ、自身が改心したと言える人もいるだろうけれど、彼女の幼少時代を知っている私は、もし自分の子どもの担任が彼女だったら、絶対にいやだ。

 

とまあそんなことを思い出したのだが、結婚式なので顔を合わさないわけにはいかない。相手もそう感じていたようで、フリータイムに私がいたテーブルにやってきた。「久しぶり~」「元気?」「うん、元気。今勤務してる学校、荒れてるわ~」のほほんと言ってのける彼女。心を無にして時間が過ぎ去るのを待った。これは社交辞令だ。

そして、私に言ってきた。「晴ちゃんの妹ちゃん、この間私に挨拶に来てくれたわ~」(妹は彼女と同業者なのだ)。いや、ヤンキーの挨拶かよ?「そっか~、お世話になってますぅ」と当たり障りのない返事をしておいた(その夜、妹にこの出来事を話し、「見かけは良さそうな奴かもしれないが、あいつには近づかないように」と釘を刺しておいた)。

 

彼女が元居たテーブルに着席したのを見計らって、私と同席していた友人は顔を見合わせた。「〇〇ちゃんはさあ、…まあ、昔はいろいろあったよねえ」友人が言った。その表情だけで何を言いたいかが分かって、私もアイコンタクトを取った。「そうやね」

 

彼女と私が会うことは二度とないと思うし、もう20年以上前の話だけれど、やっぱりいやなものはいやだ。どんな気持ちで生徒と接しているのだろうか。リーダーシップを取りたがるタイプだったので、ある意味向いている職業なのかもしれないが、よりによって教師というのが本当にいやだ。やるせない気持ちが残った。いくら今聖職についていようが、過去の罪は消せない。