To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

一貫性のない人生

もう数年前のことになるが、就活をしている時、「志向・行動に一貫性のあるプロフィール(自己PR)を書くように」とアドバイスを受けたことがある。

 

例えば、以下のようなもの。

『パティシエとして採用して下さい!』(志望動機)

→「幼い頃から家で料理をすることがすきでした」(過去の原体験)

→「私は調理の専門学校に行きました」(キャリア実現のための行動①)

→「ケーキ屋さんで3年間アルバイトの経験を積みました」(キャリア実現のための行動②)

→「ケーキ屋では全国人気ショートケーキランキングNo1を獲りました」(周囲に与える影響や会社での貢献度)

と言った風に。一貫して、『料理に携わりたい』という思いがぶれないもの。

 

私の就活では、軸にそって自己PRを書きつつも、自分にはその軸が複数あることにも途中で気付いた(別にどちらの軸でも良かった)ので、軸ごとにPRを書きかえるとスイスイ面接まで進んだ。同時に「人生の一貫性があることで、企業は求職者の情報を振り分けやすく、企業とミスマッチしにくいのも分かる。だけど、人生の軸による”ぶれ”って許されないんだな~」なんて、感じていた。

 

結果、私の場合は、大学での研究内容・課外活動と、就職先はほぼ直結しなかった。

両面を知っている友人は別として、就職してから出会った人たちにはその”ねじれ”(あえてそう呼ぶことにする)を疑問視されることもある。「どうしてこの業界で働いているの?」「なんでこの会社に来たの?」…ある意味当然だ、そこには一貫性がない。

私自身、その一貫性のなさに時折不安を覚えたが、なんだかんだで今の職場に流れ着いた(笑)「ご縁」というものを信じていたし、実際今の職場で働いて良かったと思うこともたくさんあった。自分のことをよく知りもしない人からの声はノイズとして避けて、本当に信じられる人だけの声のみを信じて突き進んだ。

 

今、コロナ禍で業界再編が進むとされている。私の職場ももちろん例外なく入っており、今後予断を許さない状況だ。

「転職」という言葉が頭をちらつく。これまでとは違う仕事にも興味はある。だが、そこで私は”一貫性”の壁にぶつかる。同じ業種を希望するならばいいけれど、そうでない場合、第二新卒というには遅すぎるこのタイミングで、一貫性が無ければ厳しいということに。

 

でも、私は思う。別に一貫性なんてなくていいし、遠回りや寄り道をしている社会人の先輩たちの背中はとても眩しく見える。もちろん、幼い頃の夢を追いかけて実現している人も素晴らしい。けれど、人生の”ぶれ”や”ねじれ”にこそその人の人間性や魅力が表出するのではないか。何度でもやり直しがきく人生、社会だといいのにな。

履歴書に書かれていない部分にこそ、その人の本質があると思うのだけれど。