To the moon and back.

関西在住30代OL。日々のつれづれをぼちぼち綴ってます。内容は、お買い物ログ・婚活のやきもき・仕事のあれこれ・読書記録・雑記(ただの日記)多め。

観客の楽しみ

パルケの写真が良すぎるので延々とアップし続ける。アデラーンテ♪

 

年明けから春はコンスタントに観劇していたし、初夏からは空前の吹奏楽リバイバル(原因:響け!ユーフォニアム)だったが、最近やっと観客でいることへの抵抗が無くなった。気がついたら無くなっていた。

学生時代に吹奏楽や演劇に触れていて、家も音楽が身近にある環境だったので、私は圧倒的に自意識では「出演する側」だった、と思う。おかげで割と本番慣れする環境にいたし、そのことは地味に後の人生に役立った。

社会人になって、環境的な制約からそれらに出演する側として携わることは無くなり、次第に観る側へと移行した。そのことは時々私を悲しませた。いつか大学の先輩に「舞台やショーを観ると、私もステージ側に立っていたいという気持ちでいる」と喋ると大層驚かれて、あっこの感情って万人が持つものじゃないのね!?と気づいたのだった。

いつか本当に再開したくなったら、何とでもなる。でも仕事が〜とか色んな理由を並べて飛び込まないのは、そうした過去に自身が身を捧げていたものへの愛着が薄れたような気がして悲しかった。本当にやりたければ私は行動をすでに起こしているだろう、とも思ったからだ。汗水垂らして打ち込むものが仕事に変わった、といえば聞こえはいいが、やはり質は違うよなと思うし比較対象でもない。

と思ってはや10年目。10…年目…!?ヤバい早すぎる。そして今年のあらゆる舞台やステージを観ていて、ふと気づいた。「あれ、私、純粋に観客でいることを楽しんでいる」と。

今までの自分だったら少し切なくなっていたと思うけれど、今年の私はそう思わない。やる(演る、と漢字をあたるとぴったり)だけが楽しさじゃないし、聴く・観ることで得られる感情もたくさんあった。今年メンタル的にハードな時期、それらは私の側にいてくれて、乗り越えることができたのだった。その時は吹奏楽をよく聴いていて観に行っていたのだが「あっ、私、吹奏楽に人生を救われているな」と感じる瞬間が何度もあり、心から感謝した。

観る、演る関係なくそうした存在に出会えたことが宝物なんだなあ。そういう訳で、今は観客でいることを心から楽しんでいる。