今年は紅葉よりも何よりも、銀杏並木を歩きたかった。去年買ったワンピースの色名が、「並木道イエロー」という洒落た名前だったから。買った時点でもう銀杏の葉が散ってしまっていたので、1年越しのささやかな楽しみにしていた。
調べてみたら、案外銀杏並木がある場所は少ない。名所と言われる場所は観光地になっているし、コロナもある中でわざわざ出かけるのも微妙だ。
そうしていたら家の近く、バスで10分程のところに地元では有名な銀杏並木があることを知った。ずっと長くその通りを使っていたのに、ほんの少し歩くだけでそんな光景が目に入るとは。
インスタでも殆ど上がっていないその場所に、時期を見極めて訪れたのが最初の写真の場所。端的に言って最高だった。
ふかふかの銀杏の葉っぱが敷き詰められ、さながら絨毯のよう。人も少なくまばらで、まさに知る人ぞ知るスポットのようだ。途中、ベビーカーでお子さんを連れたお母さんがゆっくり歩いてきて、お子さんと銀杏の写真を撮られていてすごくいいなと思った。二人の写真撮りましょうか?って声をかけてあげたら良かった。
花園…というか並木道だけど、これからも秘密のスポットであってほしい。心のアルバムにそっとしまう場所。